2024年9月に楽天証券から新たに提供される「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」(通称:楽天SCHD)は、米国の人気高配当ETF「Schwab U.S. Dividend Equity ETF(SCHD)」をベースにした投資信託です。このファンドは、安定した配当と長期的な資産成長を目指す投資家にとって非常に魅力的な商品となっています。
楽天SCHDの概要
楽天SCHDは、アメリカの高配当ETFである「SCHD」を主な投資対象としています。このETFは、過去10年以上連続で増配している企業を厳選し、約100銘柄に分散投資を行っています。これにより、安定した配当収入と企業の成長によるキャピタルゲインを両立できる点が特徴です。
主なメリット
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安定した配当
SCHDは、配当利回りが約3.5%と高く、安定したインカムゲインを得られます。また、配当が年4回支払われる点も魅力の一つです。 -
低コストの運用
楽天SCHDの信託報酬はわずか0.192%(税込)で、他の高配当ETFと比べても非常に低コストな点が長期的な投資には有利です。 -
長期増配銘柄への投資
SCHDの投資対象は、過去10年以上連続して配当を増やしてきた企業に限られています。これにより、株価の安定性や配当の持続性が期待できます。 -
セクター分散効果
高配当ETFの中でも銘柄数が約100と限定されているため、セクター分散効果がありつつも、厳選された銘柄で構成されているため、質の高いポートフォリオが構築されています。
注意点とリスク
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為替リスク
米国株に投資するため、為替変動によるリスクが存在します。円高局面では、米ドル資産の価値が目減りする可能性があるため、為替リスクを考慮する必要があります。 -
キャピタルゲインの限定性
高配当銘柄中心のため、大幅な株価上昇は期待しにくく、キャピタルゲインを重視する投資家には向かないかもしれません。 -
金利上昇の影響
金利が上昇する局面では、債券の魅力が高まり、株式市場全体が影響を受ける可能性があります。特に高配当株は、債券に対する競争力が低下する傾向があります。
新NISAでの利用にも注目
2024年の新NISA制度において、楽天SCHDは成長投資枠での利用が検討される商品です。ただし、NISA枠を使い切ると再投資が年内にできないため、投資タイミングには慎重な検討が必要です。
結論
楽天SCHDは、安定した配当収入を求める投資家にとって非常に有力な選択肢です。特に、長期的な資産形成を目指す人に適しています。一方で、為替リスクや金利上昇リスクなどのデメリットも考慮する必要があります。
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