バーンスタイン社のアナリストが最近発表した予測によると、ビットコイン(BTC)の価格は2025年末までに20万ドルに達すると予想されています。この驚異的な価格目標に対し、彼らは「保守的」な予測であると強調しており、特に米国の債務が新たな記録(現在35兆ドル)に達し、インフレの懸念が続く中で、ビットコインが価値の保存手段としてさらに重要性を増すだろうとしています。
バーンスタインのビットコイン強気予測の根拠
バーンスタインのデジタル資産部門のリーダー、ガウタム・チュガニ氏は、同社が発表した「Bitcoin Blackbook」の中で、「もしビットコインに懐疑的であっても、金を好むならビットコインをもっと愛すべきだ」と述べ、ビットコインの限定的な供給とその「価値の保存手段」としての役割に注目するよう投資家に促しています。ビットコインの供給量は2100万枚と決まっており、これが価格を押し上げる要因になるとされています。
さらに、現在の経済状況、特に米国の高水準の債務とインフレ懸念により、資産保全を求める投資家が金だけでなくビットコインにも注目するようになると予測されています。ビットコインはそのデジタルな特性から、長期的に「デジタルゴールド」としての役割を果たす可能性が高いと見られています。
間接的なビットコイン投資の選択肢
ビットコインの直接保有に興味がない投資家に対して、バーンスタインのアナリストは、間接的にビットコイン市場に関与できるいくつかの企業を紹介しています。例えば、ビットコインの企業保有量が世界最大のマイクロストラテジー(MicroStrategy)や、暗号通貨サービスを拡大中のロビンフッド(Robinhood)への投資が推奨されています。
また、ビットコインマイニング企業の中では、米国上場企業のライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)やクリーンスパーク(CleanSpark)が注目されています。これらの企業はビットコインマイニングのためのギガワット規模の電力を確保しており、AI関連のホスティングサービスの需要が増加する中で、AIホスティングとマイニングの両方に対応しています。
コア・サイエンティフィック:AIとビットコインマイニングの二刀流
バーンスタインのアナリストは、ビットコインマイニング大手のコア・サイエンティフィック(Core Scientific)が過小評価されていると指摘しています。同社はAIホスティング事業にも積極的に取り組んでおり、最近、AIハイパースケーラーであるコアウィーブ(CoreWeave)との契約をさらに拡大しました。この契約では、約120メガワット(MW)を追加し、総契約容量は約500MWとなり、契約総額は12年間で87億ドルに達します。
このように、AIホスティングとビットコインマイニングの二本柱を持つコア・サイエンティフィックは、AIビジネス面でも高い成長可能性を秘めているため、同社の株価はさらに上昇する余地があるとされています。バーンスタインはコア・サイエンティフィックを「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を17ドルに設定しています。同社の株価は現在13.72ドルで、年初来から147%上昇しています。
ビットコインの現状と未来
ビットコインは現在、66,393ドルで取引されており、年初来で57%上昇しています。一方で、2024年3月に記録した史上最高値74,000ドルからは約10%下落している状況です。しかし、バーンスタインの予測通り、2025年末にかけてビットコインが20万ドルに達するというシナリオは、インフレや米国の財政不安が続く中で、ますます現実味を帯びてくるかもしれません。
まとめ
バーンスタインの「保守的」なビットコイン20万ドル予測は、世界経済の不透明さが増す中で、ビットコインが価値保存手段としての地位を強固にするだろうという見方に基づいています。直接ビットコインを購入するだけでなく、関連企業への投資も注目すべき選択肢となっており、特にAIホスティングとビットコインマイニングを併せ持つ企業が今後の成長を牽引すると期待されています。投資家にとって、今がビットコイン市場に参加する絶好のタイミングかもしれません。
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